招き猫先生の『ことちか日記』H30 9/7

本日は、先般実施した「中学校の先生方を対象とした入試説明会」の県北方面を除く、県内オール版の第1回である。諫早・長崎・大村・島原と数多くの中学校の先生方にご来校いただいた。

吾輩も、先日佐世保に出動した「入試グループ」も全員緊張した面持ちで挑んでいた。

途中休憩の時に声をかけてくれたのが、長崎日大の卒業生、吾輩の初めての担任の生徒であり、高校3年間の国語の授業を担当したN君であった。いや、N先生であった。高校時代は柔道部の猛者として鳴らし、日本大学文理学部国文学科に進んだ。長崎日大→日大の国文とここでも吾輩の後輩となる。既に30年ほどの歳月が流れてはいるが、今や立派なベテラン教師である。(余談ではあるが、N先生は日大国文科時代、本校の今井教頭と同級生であり、国文や中国語の学び(おわかりいただけるかな)などを通して親交を深めていたそうである。)これもまた「ご縁」である。

吾輩たち教職に就く人間にとって「自らの教え子が教職を目指す」ということは大きな喜びの一つであるが、特に自分の教科(吾輩の場合は国語)の教員になってくれるということは、その最上位に位置するものである。そしてさらに、現在本校の国語科の教諭として大活躍している東川先生もそうであるが、高校時代の3年間すべての国語の授業と指導を担当した生徒であれば尚更である。

果たして自分はどれだけのことを伝えていたのだろうか。ちと不安になることがある。おそらく現在の吾輩よりももっと拙いものであったはずである。しかし、前述のN先生にしても、東川先生にしてもある日あるときのふとした吾輩の言動を覚えていて話してくれるときがある。

有り難しである。今月で齢55歳を迎え、カウントダウンが始まった教員人生であるが、「国語の先生」としてわずかながらでも生徒さんたちの心に「言葉」を残したいものである。


本日はここまで。

 

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招き猫先生の『ことちか日記』H30 9/5

本日は、中学校・高校ともに「校内実力考査」である。長崎日大の学期初めの「実力考査」の内容は、基本的に「長期休暇中の進学講座や課題の修得確認」である。

さて、吾輩が担当している高校1年生クリエイトコース(高1までは日大中からの内部進学者のみ)とアカデミーコースⅠ類(外部からの入学者で構成)はこの夏の進学講座と学習合宿において徹底した「古典文法の助動詞」が主たる出題内容であった。

古文単語20%、用言の活用20%、残りの60%が助動詞、しかもその半分は高校2年生以上でも容易ではない内容であった。

50分の試験時間をフルに使っても終わらない生徒がいるレベルの問題であったが、2クラスの平均は75%に到達した。個人差はあるが吾輩の予想を超えるものであった。満点は出なかったが最高点は99点、見事なものである。現段階において、高校1年生上出来である。

助動詞の理解は、「最低限の部分を暗記すること」が必要である。しかし、単なる暗記では行き詰まる。論理的に考える、数学の場合分けに似た思考の展開が必要なのである。そしてさらに、明確な公式めいたものとファジーな「どっちかといえばこっちかな」「前後の内容からしてこっちがいいかな」という実に曖昧なものが混在するのである。今も昔も高校生が古典文法に挫折するランク第一位ではないだろうか。

吾輩は助動詞の学習を通して、古文読解以上に「物事に対する考え方」を学んでほしいと常々思っている。

「何を学ぶか」も大切であるが、「どのような意識で学ぶか」が非常に大切なのである。


本日はここまで。

 

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招き猫先生の『ことちか日記』H30 9/4

いよいよ今年度の「入試説明会」が始まった。
本日はアルカス佐世保にて、佐世保及び県北方面の塾の先生方、中学校の先生方への説明会である。

朝8:00に学校発、
入試広報の主任「魂の生徒募集」こと橋本先生・「入試部の知恵袋・懐刀」こと守永先生を始め、中学校入試主任の「できる・できる・できる!」大久保先生、「優しさとしつこさの数学」井上先生、高校の池田先生(この先生のサブタイトルは「ダンディー」としか言いようがありません。回を追うごとに池田先生の入試説明が熟練しております。)とデザイン美術科長の首領である「ミスターデザイン科」木本先生に吾輩を加えた7人でステップワゴンに乗り込んだ。

到着し、急いで会場設営にあたる。
10:00から塾の先生方対象
お昼をはさんで、駅近くの「五番街」という小洒落た商店街でおいしくランチタイムでした。
14:00から中学校の先生方対象、佐世保市内のみならず、波佐見やさらに遠隔地からのご来場もいただき、大感謝である。

橋本先生、大久保先生の熟練した説明が終わり、中学校の先生方の熱心な個別の質問をいただき、全て終了

学校着は17:00を回っており、どうにか2コマ目の放課後講座に間に合った次第である。

私学にとって1回1回の説明会は「命運をかけた」ものである。非常に緊張する。しかし、どれだけ説明会でいいことを言ってもそれが「絵に描いた餅」「羊頭狗肉」であれば意味が無い。確かに、全員に対して完璧にということは不可能であろう。しかし、温かい気持ちを持って全力で挑む。説明会は、生徒・保護者の皆様、中学校や塾の先生方との「遠い約束」なのである。

本日はここまで。

 

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招き猫先生の『ことちか日記』H30 9/3

昨日に引き続き、今度は「詩の創作」についてである。

夏休みの当初、「詩の創作」を課題として示したときに、生徒さんたちは「えーっ、詩ってどんな感じで創るんですかぁ?」と反応した。

今回は最初ということもあり、定義や技法にも触れず、吾輩が特にこだわってほしい「言葉を研ぐ」という点もうるさくは言わなかった。なぜなら、作品が出そろった段階で級友の作品をもとに説明した方が理解が早いかなと考えたからである。

提出された「詩」の数々を読んでみた。これは予想以上にここのところ最も楽しい取り組みとなった。皆さん大したものである。高校1年生は「立派な詩人」であった。

小学校・中学校時代に「詩」と触れあっているからか、何となく「詩」の体を為しているものが多く、それ以外でも「型破りだけど伝わってくるな」というものも多くあった。ここから各種コンクール等への出品が始まるので現段階での公開は控えるが、時期が来たら拙ブログ上で紹介するので、是非ご一読いただきたいものである。

加えて言えば、今回提出されたものの中には、目眩、刹那的、覗き込む、躊躇、彷徨った、眩しく、寛く、剛(つよ)く、など高校生が日常では使わないような言葉を敢えて駆使しているものがあった。それだからいいと一概に言うつもりはない。しかし、SNSでは発信されない言葉の息づかいが聞こえてくる気がした。

大げさに聞こえるかもしれないが、高校1年生の「詩」によって、ゾクゾクッと魂を震わせた吾輩がいたのである。

長崎日大の高校1年生、「後生畏るべし」である。


本日はここまで。

 

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招き猫先生の『ことちか日記』H30 9/2

俗に言う「夏休みの宿題」を回収中である。
高校1年生の課題、もちろんコースやクラスによって学習教材としての課題はそれぞれにあるが、学年共通のものとして課したのは、①読書感想文 ②詩の創作 ③小論文の構成メモである。

①の読書感想文は、例年、日本大学文芸コンクールの課題図書を中心(生徒が選んだものでも可)に各自が取り組むものである。

今年度の課題図書は、森鴎外『渋江抽斎』、吉本ばなな『キッチン』、宮下奈都『スコーレNo4』、菅野仁『ともだち幻想 人と人とのつながりを考える』、カズオ・イシグロ『わたしを離さないで』であった。

提出された作品を見ると『キッチン』が圧倒的に多く、「やっぱり短編で読みやすいからかな」と思ったが幾つかのものに目を通していくと「先生が面白いと言ったから…」という選択のきっかけが綴ってあるものが多かった。その先生とはおそらく吾輩である。

自分の何気ない一言の影響力を改めて感じ、若干の後悔をした。何故か、それは他の作品にも少しなりとも触れておけばよかったと思ったからだ。

『キッチン』に次いで多かったのは、おそらく、そのタイトルに興味を持ったのであろう『ともだち幻想 人と人とのつながりを考える』、そして、ノーベル賞で話題となった著者の『わたしを離さないで』である。カズオ・イシグロについては「途中で挫折しました」という生徒もいた。それもまた「良し」である。大長編や話題となった難解な作品にチャレンジして途中で止めるというのも青春期の読書体験として「あるある」であり、「価値あり」である。

「スコーレ」はその意味が「スクール」であることを作品を読んではじめて知ったという生徒も多かった。

吾輩が先程「後悔」としたのは、その障りだけでも紹介しておけば『渋江抽斎』がゼロということが無かったのではないかなという点である。確かにラインナップから見ると、森鴎外『渋江抽斎』は高校1年生が手を出しにくい雰囲気かなと思う。
国語教師としての吾輩の仕事は当然「国語科」の授業を学習指導要領に則り、進めていくことであるが、文学や文化、世の中に対する興味・関心を喚起し、時には「かき立てる」ことも重要な役割だと思うのである。

それがときには「無駄話」となり、一部の生徒さんの不興を買うこともある。まあバランス、さじ加減は大切である。

「せきたんをばはやつみたてつ」と言っても現代の高校生には「何それ?何語?」と言われるかもしれないが、機会があれば、森鴎外の作品の面白い紹介でもしてみたいものである。

 

本日はここまで。

 


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